複式簿記は、基本的な勘定科目に関する以下の等式によって基礎付けられる。
ストックに関する等式
貸借対照表等式 : 資産 = 負債 + 純資産
純資産等式 : 資産 − 負債 = 純資産
フローに関する等式
損益計算書等式 : 費用 + 当期純利益 = 収益
収益 − 費用 = 当期純利益
フローとストックをつなぐ等式
期末純資産 − 期首純資産 = 当期純利益
これは物理学における物質収支の関係にもたとえられる。
これを算術の観点から見ると複式簿記による記載は以下の4つに分類できる。
借方・貸方ともに増加するもの
借方・貸方ともに減少するもの。
借方の科目間での増減。
貸方の科目間での増減。
いずれの場合でも、借方の合計と貸方の合計は変わらない。この関係に従って集
計し、表にまとめたものを試算表という。
これらの内、ストック(特定時点での財産状況)を表すもの(資産、負債、資
本)は貸借対照表に、フロー(期間の損益状況)を表すもの(費用と収 益)は
損益計算書に、それぞれ記載される。複式簿記という名称は、この2つの財務諸
表が表裏一体となって取引状況を表すことも意味している。
商品や原料の仕入は最終的には費用となるが、売上によって収益を上げるための
投資という側面を持っており、費用収益対応の原則から、売上と無関係 に一括
で費用に算入するのは経営状況の把握には不都合である。そこで、仕入れたもの
をいったん資産に計上した上で、売上に対応する分だけ、その都 度費用(売上
原価)に振り替える、という処理が行われる。
商品等の仕入れでは、時期や仕入先などによって価格が異なることがありうるた
め、実際には、その都度原価を捉えることは難しい。そこで、棚卸に よって期
末の在庫を実地調査などで確定し、
売上原価 = 期首在庫 + 当期仕入 − 期末在庫
の関係式に従って、売上原価を逆算するのが普通である。
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